レーザーカット
お問い合せの中で色々な素材のレーザーカットのご質問を頂きます。
CO2レーザーでは金属製品以外の素材は大凡の加工が可能ですが、どんな素材でもカットできるのではありません。
重要なことは素材に適正な波長のレーザー加工機を選ぶという事です。
CO2レーザー加工機でカットできる主な素材は、紙、木、アクリル、PETフィルムです。
CO2レーザーはレーザの中で最も長い波長帯であり、10.6μmと9.6μmの波長帯があります。
波長は長く熱加工となります。
熱加工と聞くと、燃えたり、溶けたりしないのか?と思いますが、レーザー加工機は増幅されたレーザーを収束し、エネルギー密度を高めていますので、燃焼温度をはるかに超え素材は気化してしまいます。
CO2レーザーは熱加工による切断とも言えます。
弊社のレーザー加工機の最も得意とする加工は、紙のレーザーカットになります。
先程の説明で、レーザーを照射すると素材は気化してしまうと説明しましたが、加工スピードが遅い場合は焦げたり、時には燃え出すこともあります。
弊社のレーザー加工機はパルスレーザーをスキャナ制御し高速カットすることにより、高品質な紙のレーザーカットを提供することが可能です。
補足になりますが、レーザーカットとトムソン抜きの加工痕の違いについて説明します。
トムソン抜きは木型に付いた刃の上に紙を置きプレスをして抜きます。
加工痕は刃が通り抜けただけの痕になります。レーザーカットの場合は照射された箇所は気化してしまいますので、加工痕はレーザービームスポット径の大きさに比例します。
お客様が求める品質に対して、トムソン抜きが適正か、レーザーカットが適正かを経験値の中からアドバイスをさせて頂きます。
写真:紙のレーザーカット加工痕の違い(レーザーカット・トムソン抜き)
表面(加工側)
裏面
写真で分るようにレーザーカットの場合は、レーザー照射された所の素材が気化してカット幅が生じています。