写真のレーザー彫刻
レーザー加工:木製品 2020.08.22
レーザー写真彫刻の紹介です。
今回は木材へのレーザー写真彫刻についてです。
レーザー写真彫刻を提供しているメーカーは多数あります。
その多くはCWレーザー機(プロッターレーザー)で彫刻していると思います。
レーザー写真彫刻と聞くと、何か特別の加工技術が必要かと思われがちですが、特に難しい事ではありません。
レーザー機を制御するソフトのアプリケーションにより処理方法は異なると思いますが、素材の選択と出力値等の条件を決めれば、後はアプリケーションが写真画像をグレースケールで読み取り、その濃淡をレーザー出力値の強弱に置き換えて刻印していきます。
仕上がり品質はレーザー機の制御方法と、その設定値を決めるオペレーターの加工技術が求められます。
では、弊社のレーザー機の特性と加工技術を交えて、弊社だから出来る彫刻表現、他社との画像処理の違いを説明します。
最大の特徴はパルス発振レーザーという発振方法を活かし、余計なエネルギーを与えないことが出来ます。
写真の彫刻表現は白黒写真をイメージして頂くと分かると思いますが、白黒写真をグレースケールデータとして読み込み、濃い部分は強く、薄い部分は弱くレーザー照射して彫刻していきます。
極端には黒はレーザー照射しますが、白はレーザー照射されません。
パルスレーザーでは、レーザー照射するポイントにパルス状にショット数が決められます。その事により、美しい彫刻表現が可能となります。
もう一つの特徴はレーザー機を制御するアプリケーションにあります。
写真画像はピクセルの集合体で形成されていますが、弊社の加工機アプリケーションではピクセル毎にレーザー照射することが出来ます。
その事がより豊かな彫刻表現へとつながります。
なぜCWレーザーでは彫刻表現が劣るかというと、CWレーザーの特徴でもありますが、連続発振ではグレースケールの微調整が難しく余分なエネルギーにより焦げてしまう部分が出てしまいます。
その差が表現の違いとなって現れます。
最後に、画像データ処理が仕上がりに大きく左右されます。
こればかりは加工の経験値によるものが大きいのですが、弊社では何度も繰り返して作業をしておりますので、ノウハウを活かし加工に最適な画像データ処理が可能です。
今回のトライ用写真
CWレーザーとパルスレーザーの比較(CWレーザーでは送りピッチを2種類でトライ)
拡大写真
CWレーザーで2種類のピッチをトライしました。加工時間を倍近くかけても品質の向上はそれ程見られませんでした。
CWレーザー
パルスレーザーではぼかし部分の再現も可能です。